まりもっこり日和

本・漫画・映画のレビューと日々のつれづれ。

自分探しではなく、自分なくし。

 

星野源雑談集1

星野源雑談集1

 

 

雑誌『POPEYE』掲載の連載「星野源の12人の恐ろしい日本人」の書籍化。

笑福亭鶴瓶宇多丸西川美和etc.多彩なジャンルの著名人との対談が収録されています。

ゲーム、漫画、ラジオ、下ネタetc.幅広いトピックの雑談の中に、ところどころ本質的な話が混じっていて、ドキッとさせられる1冊。

みうらじゅんとの対談で、印象に残った場面をご紹介します。

 

自分らしさをなくすこと。

ある時、オリジナリティーなんてこの世にないことに気付いたんだよね。(中略)
自分がやってるのはただの編集なんだって。(みうらじゅん)
ーーー同書 P.123より引用

漫画家・イラストレーター・評論家etc.さまざまな顔を持つみうらじゅんと、俳優・シンガーソングライター・ラジオDJ・作家etc.多岐にわたって活躍する星野源

2人の雑談は、フィギュアやエロ、下ネタから、「自分の肩書きは?」という話に発展、さらには化粧や女装etc.「自分らしさをなくすこと」へと展開していく。

女装は「自分なくし」として効果あり、と話すみうらじゅんの発言に、星野源はこう返す。

役者でも音楽でも、一番集中するのって、エゴがなくなる時なんです。それって自分探しじゃなくて自分なくしなんじゃないかな(星野源)

ーーー同書 P.137より引用

 

あえて、向いていないことを。

向いていないことをしてみるといいんだよね。すると一つ自分がなくなるから。(みうらじゅん)

ーーー同書 P.138より引用

「自分のやりたいことを」「好きを仕事にする」ことを良しとする今。

「でも、自分の”好き”がわからない…」

自由や解放を求めているのに、また別の悩みに囚われてしまうことがある。

そういう時は、往々にして、自分に囚われている。

自分を信じると一番きついよね。自分なんか信じちゃ駄目だって。(みうらじゅん)

ーーー同書 P.138より引用

 

自分に囚われている時こそ、向いていないことをして、あえて自分をなくす。

しんどい作業かもしれないけど、その中で得られる自由があるかもしれない。

2人の対談を読んで、そんなことを考えました。