まりもっこり日和

本・漫画・映画のレビューと日々のつれづれ。

向き合わない夫婦。

愛するということは、我らが互いに見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることだ。

ーーーサン・テグジュペリ

映画『人生フルーツ』を観て、ふとこの言葉を思い出した。

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 映画『人生フルーツ』公式サイト

愛知県春日井市高蔵寺ニュータウンにある雑木林に囲まれた一軒家で、長年連れ添ったご夫婦の暮らしを描いた、ドキュメンタリー映画

津幡修一さん90歳、英子さん87歳。

お二人のパートナーシップのあり方が、とても興味深いです。

 

二人三脚で、だけど口出しはしない

お二人の生き方は、向き合わないこと。

修一さんは、高蔵寺ニュータウンの一画の禿山に、300坪の土地の購入を決意。里山と雑木林を復活させるべく、植林活動を開始した。

英子さんは、「あの人は止めても聞かないから…」と思いつつも、修一さんを陰で支え、家族や地域の人たちと共に協力。

その後、修一さんが、還暦を過ぎて安定した大学教授の職を捨て、フリーランスになった時も、英子さんは一切口出しせずに、修一さんの意思を尊重した。

向き合わない、面と向かって対立しないお二人の生き方には、日々の生活にも表れている。

たとえば、朝の食卓。修一さんは和食、英子さんはパン。トーストに手作りジャムを塗って食べる。「せっかく作るんだから同じものを…」といった強制はない。

畑仕事や手仕事も、分担して、それぞれのペースで進めている。

向き合わないが、共に同じ方向を見つめる、二人三脚の姿勢。

そこには、英子さんの、修一さんへの全幅の信頼と、修一さんと二人三脚で生きる覚悟、そしてご自身への信頼が表れている。

 

素敵なパートナーシップだなぁと思いました。

今年上半期イチオシのドキュメンタリー映画、全国各地にてロングラン上映中。まだの方は、ぜひご鑑賞ください。