まりもっこり日和

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「堕ちる」とき、人は、

映画「堕ちる」公式サイトf:id:marimoccoli:20170714193601j:image

32分の短編映画にして、2017年上半期トップ10には間違いなく入るであろう良作。

明日7月15日から、下北沢トリウッドにて公開。

下北沢トリウッド

 

あらすじはこちら↓

舞台は、群馬県桐生市
寡黙な中年の織物職人・耕平は、ひょんなきっかけで、地下アイドル・めめたんのライブに行くことに。

ステージで踊るめめたんを一目見た瞬間、恋に”堕ちる”耕平。
グッズを買い集め、足繁くライブに通い…と、次第にのめり込んでいく。
”堕ちる”先には、一体、何が待ち受けているのかーー

 

自分の心の一部が囚われていく、”堕ちる”人間の感覚

恋愛であれ、アイドルやバンドの追っかけであれ、何かに相当ハマったとしても、すぐに人生や性格が変わるわけではない。

耕平もまた、工場で疎まれながらも黙々と働き、帰宅して白タンクに短パン姿でプシュッと缶ビールを開ける、相変わらずの日常を送る。

しかし、めめたんを見る度に好きになり、心奪われていく。

出社時に聞くBGMがめめたんの曲になり、次第に、部屋に飾るめめたんのポスターが増えていく。

そうして「最近、耕平さん機嫌いいっすね」と側から見て取れる程にのめり込んでいく。

 

熱烈な恋に落ちたり、アイドルetc.に激しくハマったことがある人ならわかるであろう、変わらぬ日常の一方で、自分の心の一部が激しく揺さぶられ、囚われていく感覚。

”堕ちる”人間の変化の描写が見事です。

 

 32分で、ぐっと観客を引き込む本作。

恋に”堕ちる”人のみならず、そこまで何かに夢中になったことのない人にも面白い作品かと思います。