まりもっこり日和

本・漫画・映画のレビューと日々のつれづれ。

会えないこと、いなくなること。

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映画『退屈な日々にさようならを』公式サイト

キネカ大森で上映中、今泉力哉監督特集・名画座2本立て。

姿を消した人、いなくなった人に想いを馳せる人etc.東京と福島を舞台にした、人が”いなくなること”をめぐる群像劇です。

 

会えないことと、いなくなること。この2つの違いは何だろう?

閑話休題

2週間前、大学時代の恩師が亡くなった。十数年ぶりの学科のメーリングリストに回った、突然の訃報。葬式に参列し、同級生と久しぶりに顔を合わせた。

卒業以来、疎遠になっていた私たち。しかし、それでも、心のどこかで思っていた。

「いつか、また会える」

生きている限り、この思いは続く。それが微かな望みであり、ささやかな楽しみでもある。

しかし、”いなくなった人”に対しては、この望みは、否が応でも絶たれてしまう。

「いつか、また会える」この一縷の望みを持てるか否か。

それが、会えないことと、いなくなることを分かつ、決定的な違いだと私は思う。

 

話は、映画に戻る。
映画の中で、”いなくなったこと”を知る人・知らない人が、対峙する場面がある。

「いつか、また会える」その望みを失った者が、その微かな願いを持つ人々の、望みを断ち切る瞬間。

知る人の葛藤。

知らない人、知らずにいることもできた人が、事実を知った時の受け止める姿勢。

「いつか、また会える」その望みを胸に、知らないまま生きる方が幸せだったのかもしれない。

会えない人が、いなくなったことを受け入れる。クライマックスの展開にぐっと息を飲みました。