まりもっこり日和

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『うしろめたさの人類学』著者と編集者が語る、3つのうしろめたさ。

【イベント】『うしろめたさの人類学』&『ちゃぶ台Vol.3』(ミシマ社)刊行記念 松村圭一郎トークイベント 聞き手:三島邦弘「”これからの人間”にはうしろめたさが要る?」 | 代官山 T-SITEに行ってきました。

ダヴィンチや読売新聞、朝日新聞etc.メディアでも取り上げられて話題な『うしろめたさの人類学』(松村圭一郎著、ミシマ社、2017年)の発刊記念イベントです。

 f:id:marimoccoli:20171201214824j:image※左:ミシマ社代表・三島邦弘氏、左:著者・松村圭一郎氏

20年来の友人というお二人、本ができるまでの過程から「最大のうしろめたさは…?」に至るまで、話題の尽きないトークイベントでした。

キーワードは、”うしろめたさ”

”うしろめたさ”という切り口から、今日のトークイベントの様子を一部、ご紹介します。

 

①タイトルを決めたのは本人ではない⁈f:id:marimoccoli:20171201214959j:image ”うしろめたさ”という言葉がひっかかる本著。タイトルを決めたのは、ご本人ではない⁈とのこと。ミシマ社内でのミーティングでアイディアを出し合う中で、”うしろめたさ”というキーワードが出てきたそう。

「”うしろめたさ”っていう言葉いいね、って言われるんだけど、考えたの僕じゃないんだよね〜。それが僕のうしろめたさかな(笑)

冗談交じりに、著者の松村氏はこう話していた。

 

②”うしろめたさ”を感じるという、希望。

トークイベントも中盤。いよいよ本著にも描かれている、既存の社会システムの中で生きることへの”うしろめたさ”へと、議論が展開していく。

”うしろめたさ”については、ぜひ本著を手に取って、読んでいただきたい。

うしろめたさの人類学

うしろめたさの人類学

 

 「”うしろめたさ”を感じることは、希望」

と松村氏は言う。

うしろめたさを感じるからこそ、新しいものを生み出そうともがく。そこでもがくことによってできたスキマが、新たな活路を見いだすことにつながったり、既存の枠組みで生きられない人を自由にする。

ミシマ社代表・三島氏の経験や、鳥取県智頭町で天然酵母パン作りに励むタルマーリー、山口県周防大島での斬新な取り組みetc.の話題も飛び出し、議論が白熱した。

 

③最大のうしろめたさは……

f:id:marimoccoli:20171201220851j:image トークイベント終盤、「最後にこれだけは話しておきたかったんだけど…」と松村氏が話を切り出した。

最大のうしろめたさとは、何か?

「最大のうしろめたさは、死者。今、ここに自分が生きていること」と松村氏は話す。

自分の生は、両親に産み落とされ、周りの人たちに支えられて、生かされている。

土地は、代々引き継がれ、子孫に残していくもの。

病院の中に死が隔離され、生と死が切り離された都心の生活では、そうしたことが見えづらくなっている。

京都・神宮丸太町に事務所を構える三島氏もまた、「東京は生と死が切り離されているから、あえて、町中に祠や石像があり、死の気配を感じられる京都に拠点を構えた」という。

「今後の生き方、社会のあり方は、7世代先を見据えて考えていく必要があるのではないか?」

長期的な視座での問題提起で、トークイベントを締めくくった。

 

『うしろめたさの人類学』今年イチオシです。

 以上、キーワード”うしろめたさ”を切り口に、今日のイベントの様子を書いてみました。

長々と書きましたが、言いたいことは、ただ1つ。

『うしろめたさの人類学』面白い!

うしろめたさの人類学

うしろめたさの人類学

 

 今年も残すところあと1ヶ月、ぜひお手に取って見てください。